「朝起きるまでがゆめ充です」
「モノ江ー…」
いつものように死体さんが私を呼んでいる。私の朝はいつもこうしてはじまる。
「どうしました?死体さん?」
毒々しい緑色をした私の恋人は布団にうずくまりながらもぞもぞとのたうっていた。
そして彼は小さくうめき声を上げる。
「いっしょに…ねよ…?」
「死体さん…寝ぼけないでください?今は朝ですよ?」
私の苦笑をものともせず彼は続ける。
「知ってる…」
「はぁ…」
そして彼はいつものようにこう続けた。
「モノ江ー…いっしょにまぐまぐしよ…ぐぇっぼっ!!!」
彼がいつものセリフを言い終わると同時に彼の背中には私の足がのっかっていた。
「ちょうど足が凝ってたんですよね…これはいい足つぼマッサージになりそうです♪」
私の軽やかな微笑みとは真逆に彼はばたばたと手足をばたつかせている。
「ごめんなさっ…むりっ…しぬって!!あぁぁっそんな踏まないでおれそんな趣味はないっぎゃぁぁぁぁぁああぁっ!!」
「あれー…なんか妖精さんの声が聞こえますねー…」
「ものえぇぇっ…ごめんなさいっ…ごめんなさいぃぃっ…!!」
あら?かるーく踏みつけただけなのにもう涙目…さすが受け系男子。
これはこれで私の心をくすぐるんですが…まぁ朝からこれはちょっとかわいそうですかね。
「はいはい、死体さん?もう朝っぱらからせーよく丸出しの発言しちゃだめですよ?」
「…はい」
彼はこういうときまさに捨てられた仔犬のように話す…すっごくかわいい…もといかわいそうです。
「わかったならよろしい♪」
私はおとなしく彼の背中から床へ着地する。
彼は大きくため息をついた。
「ふぅ…きつかった…」
「あら?ちょっと踏んだだけですよー?」
「そりゃあモノ江は体重おもたいからな…」
「今何と?」
「え…?体重おもったいって…」
はい、女の子に言っちゃいけないことナンバーワン。
「踏みつけ続行です」
「えっ!?ちょっ!?なぜっ!?えっ!!??」
ぐにっ!!
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁあああっ!!」
「これでも三キロやせたんですよこの馬鹿ゾンビ男っ!!!」
「わ、わるかった…!!なんかわからんけどわるかったってぇぇぇぇぇえぇぇぇぇっ!!!!」
「わかるまではやめませんっ!!!」
今朝も平和です。
記念すべき一話です←
というわけでかなり王道な話にしてみましたwwwww
これからもっとシュールな話になりそうですけどお付き合いください。
今回はSSSでしたがもっと長い作品も書くかもですー。